ダッフルコートのフード、どんなときに被る?

ダッフルコートの選び方 ・

ダッフルコートの大きなフード、最後に被ったのはいつですか? ファッションの百科事典によると、フード付きの定番コートはダッフルコートだけ。

この記事では、フードの生まれと、被りたい場面、気をつけたい場面をまとめます。背中に下ろしたときの見え方も、見てみましょう。

フードは、なぜあんなに大きい?

紺のダッフルコートの大きなフードと、その中に置いた水兵の帽子(AI 生成イメージ)
紺のダッフルコートの大きなフードと、その中に置いた水兵の帽子(AI 生成イメージ)

カナダ戦争博物館の解説を見てみましょう。ダッフルコートは、二つの世界大戦のころ、水兵の防寒着として広まりました。特徴のひとつが、海軍の帽子が入るほど大きなフードです。

英国国立海事博物館にも、海軍のダッフルコートが残っています。フードには引きひもが付き、両脇のボタンでかぶり具合を調整できました。大きさだけでなく、合わせ方にも工夫があったんですね。

その後の歩みは、GLOVERALL の歴史でどうぞ。

寒い日、頭を覆うと暖かい?

雪がうっすら積もった、紺のメルトンのフード(AI 生成イメージ)
雪がうっすら積もった、紺のメルトンのフード(AI 生成イメージ)

「体の熱は、ほとんど頭から逃げる」。そんな話を聞いたことはありませんか? これを否定したのが、2008年の医学誌 BMJ の論文です。著者が所属する米インディアナ大学が、中身を紹介しています。

説のもとは、古い軍の実験とみられます。帽子なしで防寒スーツを着た人は、頭から最も多く熱を失いました。でもそれは、頭だけが出ていたからです。

結論は、出ている部分ならどこからでも熱は逃げる、ということ。頭だけを特別に気にしなくていい、という答えです。

寒い日は、体のどこも冷やさないこと。著者らは、そう勧めています。米国の疾病予防管理センター(CDC)も、寒い日の外出に帽子を挙げています。手袋や、顔と口を覆うスカーフもです。帽子を忘れた日は、フードを思い出してみてください。

雨の日はどうでしょう。ニュージーランドの大学の教育サイトによると、羊毛の表面はろうのような膜。水をはじくので、ウールの服はもともと小雨に強いそうです。

被ったら、左右は見えてる?

フードを被った後ろ姿の人が、横断歩道の前で横を見るところ(AI 生成イメージ)
フードを被った後ろ姿の人が、横断歩道の前で横を見るところ(AI 生成イメージ)

フードは頭を包むぶん、横が見えにくくなることがあります。守口市の消費生活センターが紹介する、雨具のフードの例です。自転車で道を渡るとき、フードで左右がよく見えなかった。車が近づくのに気づかず、ヒヤリとしたそうです。

勧めは、ゴムやひもでフードを頭の大きさに合わせること。そして、首を左右に振っても視界がさえぎられないか、確かめることです。

上越教育大学附属小学校の冬の決まりにも、こんな注意があります。フードを被ると、周りが見えにくく、音も聞こえにくくなることがある。そこで登下校には、毛糸の帽子を勧めています。

ダッフルのフードにも、合わせる仕組みが付いたものがあります。ウェストミンスター大学のアーカイブに残る、Gloverall の古い1着もそう。フードの横を、ゴム付きのボタンタブで調整できます。被ったら、首を左右に振って見え方を確かめる。歩くときも、自転車に乗るときも同じです。

子どものフード、どこに気をつける?

コートフックに掛けた、子ども用の小さなダッフルコート(AI 生成イメージ)
コートフックに掛けた、子ども用の小さなダッフルコート(AI 生成イメージ)

子ども服では、フードとひもに注意が呼びかけられています。子ども服のひもには、JIS L 4129 という規格があります。2015年にできた規格です。

序文には、重い事故の例が出てきます。フードの引きひもが、滑り台に引っかかった事故です。フードそのものは規格の対象外。参考の附属書で、安全性を扱っています。

消費者庁の勧めは、はっきりしています。子どもが公園などで動き回るときは、フードやひもの付いた服を避けること。7歳の子が木登りで降りるとき、パーカーのフードが引っかかった例もあります。首が絞まり、失神したそうです。

通学用には、フードをボタンで外せるコートもあります。たとえば、カンコー学生服の小学生向けのスクールコートです。通学用の選び方は、通学用ダッフルコート特集にまとめています。

下ろしたフードは、背中でどう見える?

ハンガーに掛けた紺のダッフルコートの背中と、平らに寝たフード(AI 生成イメージ)
ハンガーに掛けた紺のダッフルコートの背中と、平らに寝たフード(AI 生成イメージ)

被らない日、フードは背中に下ろしておきますよね。Gloverall の公式年表に出てくるのが、「パンケーキフード」。上下2枚に分かれたフードで、背中に平らに寝るのが名前の由来です。この型は「512」と名づけられ、年表では今も続いています。

ウェストミンスター大学のアーカイブの記録も同じです。後ろに下ろすと「パンケーキのように平ら」だから、この名前だそうです。

フードを外せる型もあります。Gloverall の公式サイトには、パンケーキフードを外せるショート丈がありました。襟付きで、フードを外せる女性向けの1着もありました。

当サイトでは、フードが固定の商品と、取り外せる商品の一覧から探せます。

まとめ

丈で迷ったら、丈の選び方もどうぞ。

この記事で確かめられなかったこと(8 件)
  • 当サイトはコートを着比べたり、フードを被って試したりしていません。
  • フードが寒さや雨・風・雪をどれだけ防ぐかを測った資料は、見つかりませんでした。
  • ウールの撥水は繊維の説明で、メルトンのコートで試した資料は見つかりませんでした。
  • 英国の博物館の所蔵記録は、フードと帽子の関係に触れていませんでした。
  • 視界と聴覚の注意は雨具と小学校の資料で、コートのフードで測った資料は見つかりませんでした。
  • 取り外せるフードを、子どもの安全のために外すよう勧める公的資料は見つかりませんでした。
  • パンケーキフードが生まれた年は、公式年表でも「195?」のままでした。
  • JIS L 4129 の附属書 F(フードの安全性)の本文は、読めていません。
出典(18 件)
  1. Duffle Coat(Tom Greatrex、Encyclopedia of Clothing and Fashion、Encyclopedia.com)
  2. Duffle Coat(Canadian War Museum、Canada's Naval History)
  3. Duffle coat ZBA2841(Royal Museums Greenwich)
  4. Duffle coat UNI7065(Royal Museums Greenwich)
  5. Festive medical myths(Vreeman RC, Carroll AE、BMJ 2008;337:a2769、PubMed)
  6. Medical Myths for the Holiday Season: True, False or Unproven?(Indiana University School of Medicine、2008年)
  7. Preventing Hypothermia(CDC)
  8. Wool fibre properties(Science Learning Hub、The University of Waikato)
  9. 自転車走行中のレインウェアにご注意!(守口市消費生活センター、市広報 令和5年6月号)
  10. 冬の学校生活のやくそく(上越教育大学附属小学校、令和2年度)
  11. Item 2019.6.1 - Gloverall Duffle Coat(Westminster Menswear Archive、University of Westminster)
  12. JIS L 4129:2015 子ども用衣料の安全性-子ども用衣料に附属するひもの要求事項(日本規格協会、プレビュー)
  13. 子ども服のサイズ、ひもやフードに注意! 安全性を第一に選びましょう(消費者庁「みんなの消費安全ナビ」Vol.533)
  14. 子ども服、安全性を意識して選んでいますか?(消費者庁「みんなの消費安全ナビ」Vol.600)
  15. 小学生におすすめのスクールコート(男女兼用)(カンコーオンラインショップ原宿)
  16. Our History(Gloverall、Wayback Machine 2023-09-30 保存版)
  17. Men's Shorty Duffle Coat Detachable Hood(Gloverall、Wayback Machine 2025-10-20 保存版)
  18. Detachable Hood Duffle(Gloverall、Wayback Machine 2023-09-30 保存版)

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