GLOVERALL(グローバーオール)の歴史 放出品の販売から始まった英国のダッフルコート

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ダッフルコートといえば、トグルとフードですよね。GLOVERALL(グローバーオール)は、英国でその定番を作ってきたブランドです。この記事では、1951年の創業から今までの歩みをたどります。手がかりは、公式サイトの年表と、博物館などの資料です。

そもそも、ダッフルコートってどこから来たの?

木のトグルとロープの留め具が付いた、紺のダッフルコート(AI 生成イメージ)
木のトグルとロープの留め具が付いた、紺のダッフルコート(AI 生成イメージ)

まずは、少しだけ前史から。英語版 Wikipedia を見てみましょう。名前の由来は、ベルギーの町 Duffel です。この種の粗く厚い紡毛地が、そこで作られ始めたそうです。

ダッフルコートは、英国海軍でも使われました。英国国立海事博物館には、1944年製の海軍のコートが残っています。前を留めるのは、4つの木製トグルとロープのループです。

始まりは、軍の“放出品”だった

棚に積まれた紺のダッフルコートと、手袋や作業着(AI 生成イメージ)
棚に積まれた紺のダッフルコートと、手袋や作業着(AI 生成イメージ)

創業者は、Harold Morris と Freda Morris。二人は、手袋と作業着の卸売業 H&F Morris を営んでいました。公式サイトの年表では、売っていたのは海軍のダッフルコート。第二次世界大戦で余ったものです。

そして1951年、二人は GLOVERALL を創業します。英国の会社登記も見てみましょう。社名は GLOVERALL PUBLIC LIMITED COMPANY。設立日は、1951年4月23日です。

社名にも由来があります。伊藤忠商事の2017年の発表に、その説明があります。当時扱っていた、手袋(glove)と作業着(overall)。この2つを組み合わせた造語です。

自分たちのダッフルコートは、いつ生まれた?

水牛の角のトグルと革のストラップ、裏のチェック柄(AI 生成イメージ)
水牛の角のトグルと革のストラップ、裏のチェック柄(AI 生成イメージ)

やがて、戦争省(War Office)からの供給が尽きます。そこで、自社でデザインしたダッフルコートを作り始めました。公式の年表では、1953年のこと。英語版 Wikipedia では1954年です。

テーラーの息子だった Harold は、このとき形に手を加えました。公式の年表に書かれているのは、次の3つです。

Wikipedia も、革の留め具と水牛の角のトグルを挙げています。トグルの素材の違いは、トグルの選び方へ。

年表には、その後の動きも並びます。

公式の年表によると、「512」は今も続いています。呼び名は「Original English Duffle Coat」です。

「Monty」って、だれの名前?

コートスタンドにかかったキャメルのダッフルコートと、記章のないベレー帽(AI 生成イメージ)
コートスタンドにかかったキャメルのダッフルコートと、記章のないベレー帽(AI 生成イメージ)

「Monty」は、モンゴメリー元帥の愛称にちなむ名前です。伊藤忠商事の発表に、そう書かれています。ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)のブログも同じです。

V&A によると、元帥が大戦中に着ていたのは陸軍の実用ダッフルコート。一方の GLOVERALL は、戦後の放出品からのスタートです。公式の年表に、そうあります。

2025年版の公式サイトの年表には、2021年の項があります。この年は、創業70周年。Monty、Morris、Churchill の3型を、限定で復刻しました。2025年の項には、Mid-Length Monty の名前も見えます。

英国の工場から、日本へ

れんが造りの工場と、出荷を待つ木箱(AI 生成イメージ)
れんが造りの工場と、出荷を待つ木箱(AI 生成イメージ)

公式の年表では、1962年に専用の工場を開いています。場所は、ウェリングバラです。今の英国の登記住所は、ノーサンプトン。地名は、アールズバートン(Earls Barton)です。

日本との縁も、年表に出てきます。1970年代半ばには、日本が最大の輸出先になったそうです。

1992年には、英国の官報ロンドン・ガゼットに名前が載りました。女王輸出賞の受賞者一覧に、「Gloverall plc」とあります。

会社のかじ取りは、どう移った?

ハンガーラックに並んだ、紺とキャメルとグレーのダッフルコート(AI 生成イメージ)
ハンガーラックに並んだ、紺とキャメルとグレーのダッフルコート(AI 生成イメージ)

公式の年表によると、1970年に Harold Morris が亡くなります。会長には、Freda Morris が就きました。経営責任者(MD)は、Roger Morris です。

その後、会社は E-Land の傘下に入ります。韓国のファッショングループです。時期は、公式の年表では1995年。ウェストミンスター大学のアーカイブでは、2006〜2008年です。

まとめ

GLOVERALL のコートは、ブランドのページで見られます。ダッフルコート一覧やイギリス製のダッフルコートもどうぞ。素材で迷ったら素材の選び方を。丈なら丈の選び方へ。

この記事で確かめられなかったこと(5 件)
  • 当サイトは、コートを着比べたり試したりしていません。
  • 自社デザインの開始年は、資料が分かれて決められませんでした。
  • E-Land の傘下に入った時期も、決められませんでした。
  • 「512」を出した年は、公式の年表に書かれていませんでした。
  • 公式サイトは、保存版(Wayback Machine)で読みました。今のページとは照らし合わせていません。
出典(9 件)
  1. Gloverall 公式「Our History」(Wayback Machine 2023年9月30日保存版)
  2. Gloverall 公式「Heritage」(Wayback Machine 2025年8月16日保存版)
  3. Companies House「GLOVERALL PUBLIC LIMITED COMPANY」
  4. 伊藤忠商事「ITOCHU Announces Acquisition of Exclusive Rights to Import and Sell British Brand Gloverall」(2017年11月16日)
  5. V&A Blog「Quintessentially British – Gloverall x V&A Duffle Coat」(2014年10月23日)
  6. 英語版 Wikipedia「Duffel coat」
  7. Royal Museums Greenwich「Duffle coat」ZBA2841
  8. The London Gazette Supplement 52898(1992年4月21日)
  9. University of Westminster, Westminster Menswear Archive「Gloverall」

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